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2020年4月28日(火)
何故、人はこんなにも苦しむのか (前回の続きです)
4人は、住み慣れた場所から離れる為に、川の流れに身を任せます。身体を軽くして浮いたり転がったりしながら移動します。
前回、お猿さんくらいの存在と述べましたが、彼らの体は鉱石です。
彼らは重力が弱い星にいますので、移動する際には水流や風に乗ります。
勢いよく流れる川を選んで流れに乗りました。
誰も来ないだろう場所で4人の暮らしが始まります。
けれども、4人を結束させていたのは、長年の孤独感と、外からの攻撃でした。
声が出せないお互いを醜い相手だと感じています。空気を介するテレパシーを使うので、会話に不自由はないのですが、それだと思っている事が筒抜けです。仲が良いのか悪いのか、声が出せる1人は、他の3人を劣って醜い相手だと態度にも露骨です。
共同生活の経験が乏しく、些細な事でいがみ合います。
やがて、元の場所に戻りたくなった頃、思いがけない4人の訪問者が来ます。それぞれのお母さんです。旅立った4人が気がかりで訪ねて来ました。
8人の暮らしが始まりました。お母さん達の優しい配慮で皆んなは何とかまとまります。
しばらくして、この星に光を届けていた恒星が、サイクルによって彼らにとって有毒な光を放射する時期に入りました。この期間は、鉱石達は安全な星に移住します。
けれども8人は、ワープしたくありません。出発すれば安全ですが、ワープ先の星では、程よく光が届く場所が狭くて、大勢が一緒に暮らさなければなりません。
8人には、プライドがあり、みんなの中に戻りたくないのです。ワープせずに残る事に決めました。
3人は声が出ない代わりに、香りを嗅ぎ分ける能力に秀でていました。光に危ない香りと良い香りがあります。危ない香りの光を避けて、いい香りの光を浴びます。そうしながら長い歳月を過ごします。
仲間が他の星から帰ってくる時が来ますが、またワープ移動の時が来ます。
星間ワープは何度か繰り返されましたが、この8人はずっと同じ星にいました。有害な光を避けているのでなんとか無事です。そんなことにすっかり慣れた頃、体に異変が起こります。
徐々に害のある光に対して抵抗力を持つようになっていました。保護するように鉱物の体表面に絨毛ができて、身体組織には柔軟性が出てきます。
意識の進化体験には、プログラムがあります。
空間、鉱物、植物、動物の順に生命体を体験します。
しかし8人は、鉱物から突然、動物に変化しはじめます。
8人には植物の体験がありません。
鉱物では左脳、植物では右脳、動物では前頭葉が、全体のバランスをとりつつ活性化するはずです。
植物体験を飛び越えた為に、右脳が衰退していきます。
突然変異は、種全体に広がります。
誰もがワープ能力もテレパシー能力も失いました。8人以外は有毒な光線から逃れられなくて死に絶えてしまいます。
8人は、体の異変を進化だとは知りません。
体を覆う絨毛を恐ろしく感じていました。とんでもない事が起きたと感じて、彼らは絶望します。心を重く閉ざし、やがて死を望むのです。死こそ未来への望みだと、それが彼らの長い人生の結論になりました。
こんな状況ながら、この8人はその世界の進化の最前線です。
世界が転生する直前の出来事です。8人は次の世界の周波数の基準になります。
太陽系を一粒の種とみます。地球はその脳にあたります。
人間は、脳の細胞です。
脳は8つの領域に分かれ、それに対応して人間も8種類います。
意識は、脳の活動領域です。脳が微粒子や音や光を発して他者との関係の中で体験を作る機能を意識と呼びます。意識は脳が生み出します。
8人の過去で、残念だったのは、最初に共に暮らした4人が、お互いを醜く劣っていると思っているために恋愛感情が芽生えなかった事です。もし、恋が育まれていたなら、植物体験が無くても右脳は老衰しなかったかも知れません。
突然変異は、受け入れられない出来事だったのでしょう。恐ろしいことが起きたのは事実ですが、あまりにも素晴らしい未来が突然訪れようとしていました。
仲間がとても魅力的だという事に気づいていたなら、全く違う展開があったはずです。幸せになれたのです。そして、本当に、まだ手遅れではありません。
あの時から時間が止まっています。
死への方向から生きる方向へ転換させようとして、地球も人間ももがいています。
右脳の衰退を補おうと、止まった時間の中で、他の脳機能が生み出した心があります。
お母さんの優しい思いやりが、いつも全員を労りました。お母さんを見習い4人も労わるようになりました。8人の友情の中核には思いやる心が育っています。
苦しみの中で、自滅を望みながら、相手を救いたいと思う気持ち。
この真心は、強烈な否定性に潰されそうになりながら、あれからずっと生きてきました。
長い苦しみは無駄ではありません。人間性という良心へ引き継がれています。
私のこの文章には、右脳の再生情報を入れています。読む方の良心の成長の度合いに応じて、読んですぐ作用が始まります。右脳が再生されると同時に活性化が始まります。やがて前頭葉が働きを高めます。
それが一定量に達すると、脳全体がうまく連動して、逆転が起きます。
希望を持って進化を生きてみましょう。
向き合う大切な人を必ず幸せにしましょう。
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『太古に起きた突然変異』と、『何故、人はこんなに苦しむのか』と、二回に分けて過去の出来事を書いています。これは、それ以降に生きる生命体の体験のベースになった出来事です。
この出来事は、地球では初期人類と呼ばれる人々に投影されましたので、前半はお猿さんのような存在として書きました。
元々は、この出来事は宇宙誕生以前で起きています。その時には鉱石体験です。後半の内容では、宇宙以前の体験を書きました。
それぞれの人に、この宇宙に誕生する時に受け取った名前があります。
その世界の名称と、その世界でのその人の位置での名前です。
他者を愛した人ほど、名前と立場を奪われて、与えたものを受け取る幸運を別の人が手にしているケースがあります。二つの文章を読む事で、名前と立場を取り戻せます。